親より稼ぐネオニート

親より稼ぐネオニート―「脱・雇用」時代の若者たち (扶桑社新書)

親より稼ぐネオニート―「脱・雇用」時代の若者たち (扶桑社新書)

アフィリエイトで生活していた時期がある自分なんで、こういう本は必然的に興味が湧く。


何人かの「成功した」ニートの具体例と、ニートはこれからどうしていくべきなのか、という指南書。


指南書として読むのならば参考になる。第三者の視点からいくつかの具体的成功事例が紹介されているので、二番煎じを狙って同じような商売をするだけでもある程度は喰えるようになると思う。
また、具体例ではなくとも、こういうことをやっても仕事になる。こういう仕事もあるし、こうすればさらにこういう仕事も出来るようになる。そいうった自営業的な考え方というのは、もちろん学校では教えてくれないことのわけで。具体的な仕事どうこうよりも、いかにして仕事を生み出していくかという著者の考え方は非常に参考になった。


困ったときには「老人向けのパソコンの先生」。これだったら多分ほとんど全てのニートが即座に実行可能。自分も今の生活が維持できなくなったらこれかな。


改めて、一人でやっていける時代になったなぁと感じる。一人の人間として、プロ意識を持って働けば、自分一人なら本当に簡単に生きていける。必要なのは行動力だけ。*1


学べる点は多いが、一人の「エヴァ世代」として、気になった点。


やはりエヴァ世代と一括りにされるのはいい気分にはならない。こういった社会全体を見た話をするような本では致し方ないのかもしれないが、やはり「ニート」だとか「エヴァ世代」だとかそういったタグ付け行為にはどうしても「上から目線」を感じるし、文章の中にもどことなく若者を見下したような部分も見受けられる。終章の対談部分なんかはけっこう酷い。


比較的「今時の若者」に理解あるであろう著者がこれなんだから、やっぱり「普通の大人」から見た非サラリーマンというものは、相当特殊で、偏見の目で見られるんだろうなぁ。

*1:そこが一番難しいとも言えるけど